やりたい放題(謙遜)

普段手書きで物を考えてるヤツがキーボドに触りました。

「クイズ」なんかくだらないよ


クイズなんかくだらない、本当にそう思う。

しかし、僕はクイズを辞めない。一生の趣味ですらあると思っている。

 

喧嘩腰っぽいタイトルでその逆を言うみたいなネット老人の手法を取ったのは、他でもない「クイズプレイヤーになりたいあなたに」読んで欲しかったからだ。

1年以上放置していたこのブログを再稼働させたのには訳もなくて、僕が今までクイズを作るという行為の中で感じたものをある種自慰のように書き留めておきたかったから。

うだうだ言ってる間に自作問をせっせと作っている諸兄に申し訳ないので早速。

 

①クイズって作るものなの?

 

当たり前である、自然発生的にクイズが出来上がっていれば苦労は……すると思う。

僕がこれからクイズを作ろうという者に言えることは、「種々のものに興味を持ち常にクイズになるかどうかを判断して勉学に励め少年」だけである。

これは実に否定のしようの無い正論で、むしろこれを無視して作問は不可能だとさえ言えるだろう。

そもそも多少の知識欲を持った者がクイズを始めるのだろうし、趣味であればやる気が出るという理由で学校のいわゆる「おべんきょう」とは違ったものを期待しているのであれば、この条件は呑めるはずである。

 

しかし、趣味としてのクイズを求めてその魔境に入ってみれば、ベタ問の暗記・膨大な量の過去問・呪文のような会話に悩まされ、おちおちボタンに手をかけることすらままならない。

 クイズ界では頻出の物理法則や歴史(年号含め)モノを過去問で目にした時、「結局勉強かよクソが」と思ってしまうのも仕方ない。

当時の僕はそうだった。だから「作問側に回る」ことにした

楽そう、というのが最たる理由で、テキトーに世界史の教科書やWikipediaの一文をコピーすれば良いのだとさえ思っていた。

 

②じゃあ作ろう!

 

結論から言えばすぐさま作問はできない。絶対に。

まずはネタ探し。この場合のネタとは……

 

【 自分が面白いと思った事実・事象・人物 】

 

これだけ、これだけの要件を満たせばそれはクイズになる。

が、クイズに「なる」だけでクイズとして「成立している」かどうかは別

ではどこからその「面白味」を持ってくるかであるが、それは後回し。

 

これから、クイズの種が実際のクイズになる様子を記録したい。

例として、先ほど見つけた「面白味」を使って説明しよう。

 

【 フランスは実に19回にも渡り核実験を行っていた 】

 

個人的に面白いと思っただけの「事実」がここにある。

ちなみに出典はWikipediaだ。

 

脱線してしまうが、この「Wikipedia」という奴にだけは触れておきたい。

(なんなら別記事で活用法でも書くわ)

 

「調べ物」と単に言った時に通常連想できるのはもはや辞書や図鑑などではなく、こちらが操作すれば瞬時に返答してくれる板切れや鉄の箱だ。

当然ながら精査されていない情報に踊らされることもしばしば。

その最たる例が「Wikipedia」であり、こいつからそのまま一文を持ってきて「自作問題」とするのは作問の上での禁忌だ。

 

ではどうすれば良いか。

お前が精査するしかないのだ。

 

Wikipediaの記事に出典や脚注が付いていればラッキー。それでもそれらの文献や論文に当たらなければならない。

古めかしい方法で、亀のような速度で、クイズというものは出来上がる。

 

精査を終えずに成文化した先ほどの「面白味」がこれである。

 

【 1968年8月24日にフランスが行った段階熱核実験「カノープス 」が行われた実験場はどこでしょう? 】

 

答えなぞは重要ではない。これを見た時あなたはどう思っただろうか?

「知らない」「つまらない」「何を言っているんだ」。

 

僕がやりたかったのは「あんなオシャンに見えるフランスも実際は戦争野郎だったんやで!」である。全くそれが伝わってこない。

無味乾燥な情報だけが並べたてられ、しかもそれは自分が調べた事実とは言えない。

 

そろそろネタバラシをしよう、クイズとは……

 

⑴ 自分が面白いと思った事実を

⑵ 出題価値があるかを判断し

⑶ その面白さを損なうことなく

⑷ 細部まで気を配り成文化し

⑸ 誰かに正解してもらう為に

 

……作られるべきであると思っている。

面白いと思った漫画を友人に勧め微妙な顔をされた経験があるだろうか、クイズでも同じことは起こるのだ。

これを避けるには「その事実をクイズとして出題した時の親友の顔」を思い浮かべると良い気がする。仮想友人に嫌な顔をされた場合は出題は避けても良いかもしれない。

 

クイズにしたがるのは良い、それがクイズとして成り立つかを考えよう。

「クイズとして成立させる」には以下の作業が必要となる。[要出典]

 

① (言うまでもなく)事実確認と精査

② クイズ構文に則った成文化と難易度の再考

③ 出題 

 

この3つを実行した場合にのみあなたの関心は「クイズ」になる

 

一休みしてから続きを読むのを勧める

 

③自分で問題文を作るの?

 

そうである。「自分で」「一から」「齟齬のないように」作る。

最後のが最も辛く、そして最も気を揉むべき箇所である

 

こと早押しにおいては欠かすことの出来ない要素であり、先にも述べたがこれを守っていない場合それは「クイズ」ではない

例を挙げる。

 

【 1795年から16年間に渡り大関の地位を守り、その勝率は9割以上であったという雷電為衛門がお抱え力士として所在していた藩はどこでしょう? 】

 

断言しよう、100パーセント誤答が出る。

松江藩」と答えさせるのであればこの始め方はしてはいけない、いやする意味がない。

早押しクイズである、誰かがボタンを押せばそこで問題文は無かったことにされる。

 

”1795年から16年間に渡り大関の地位を守り、その勝率は9割以上で/” ポーン

 

誰が「松江藩」と答えることが出来ようか、完全に「一個人のエピソード」である。

であれば人物を答えよというのが自然な日本語であり、それに従ってプレイヤーも思考を回す。

 

これらの「不文律を成文化したテキスト」は様々あるので各自で調べるように。

 

 

④じゃあ作れないよ!

 

ごもっとも。と言いたいところだが、「じゃあ作らんかったええやん」としか思わない。

いいか、自分が好きなこと・面白みを共有したいことをクイズにするというのは楽しい作業ばかりではない。

それを承知して歯を食いしばりやっとの思いで出来た力作を、誰かに正解して欲しいから人はクイズを作るのであって、嫌であればやらなくて良い。

 

ごめん謝る

 

素材はあるがやり方が分からない、そうだな。

しかし、やり方は転がっている。

著名なクイズ王の本を買うなり借りるなりして読む、クイズの問題集を買ってみて読む。これだけで十分に文構造とそのルールが見えてくるはずだ。

何度も言うが努力したくないのであれば作問はせずとも良い、「こんな面白いのがあってぇ」と誰かに話すだけでも十分にコミュニケーションとしては成り立つ

 

そして根本的なことを言えば、作問のみに触れているという人間は多くない。

いないんじゃね?

今やテレビ番組やYoutubeなどでもクイズは見られる。(競技クイズとはまた別物かもしれないが、その片鱗は見えてくるだろう)

そして、ある程度ベースとなる「クイズ界の気風」を理解したのであれば、文の構造がトンチンカンなことにはならないと思う。

 

ここまでで何か不明な点はございますか?(あればコメントして下さいね)

 

 

⑤具体的に何を使えばいいの?

 

ハイ、リストアップします。本当に箇条書きなのでそこんとこヨロシク。

 

その前に、「面白いもの探し」は各自でやってもらうしかない

あらゆるものに興味を持とうとする姿勢、ナゼナニを徹底する気概は、本やネットでは養うことは不可能だ。

まずは自分の好きなものの調べ物から始めてみよう。

日向坂か、ウマイヤ朝か、吉沢亮か。なんでもいい。

 

最も単純な探し方は「会話」および「受信量の拡張」であると思う。

要するに膨大な量の「面白いか面白くないかわからん情報」を浴びそれに興味を持ってみるのはどうか、という提案だ。

まずは母親に自宅のカレーレシピでも聞け、友人の家に赴きオススメの漫画でも論じてもらえ。何か、何か、何かあなたの琴線に触れるものが出てくるかもしれない。

 

では、実際に使えそうなものをざっくりと2種類に分けてご紹介したい。

 

⒜ 面白味を見つけたい時に使いたいもの

 

気合い

冗談ではなく、これ。そもそも「面白そう」と思ったものを調べるという体力的・精神的なモチベーションが必要ではなかろうか。

インターネッツ

当然と言えば当然であるが、サクッとあらゆる情報が出てくる。

出て来はするが、それを更に深堀りするかはあなた次第です。

Youtube

あなたはYoutubeに投稿されている動画を、メモを取りながら見たことはあるだろうか。僕は常に動画を観ながらメモって、良さげなものは調べるようにしている。キモ

くだらないわちゃわちゃしているだけの動画にも、きっとどこかにフックはある。クイズや知識系の動画でなくても、だ。和田さん観よ

 

⒝ 事実確認や更なる事実の発見に使いたいもの

 

辞典、図鑑、雑誌その他の何か書いてあるもの。なんでも良い。

ただしこれも単一の資料ではなく別のもので再度確認しよう。万が一誤った情報であったり、または別の論調・解釈があるかもしれない。

週刊誌テメーのことだよ。

余談ではあるが僕は買う本・雑誌は「自分の欲しくないもの」を買うようにしている。情報量を稼ぎたいからで、あまりオススメは出来ないが。

(この話別途で書きたいな)

Wikipedia

これを取っ掛かりにする作問者も多い(筆者もそう)が、先も言った通り丸写しはダメ、というか意味がない。あくまで見出し探しのみに使い、その後の調べ物で自分なりに味を付け色を出していこう。

・ネット記事

同上。個人的には一番「見出し探し」がしやすいと思う。NAVERとかね。

 

とまあ並べたがぶっちゃけ何でも良い。本当に、何でもいいからね。

 

 

【付録】なんとなく調べたくなりそうなワードを書き連ねておきます

 

タピオカ(そもそも何?んで何語?何に使われててどこで盛んに食うの?)

椅子(激カンタン概念ほどWikiは長くて面白い)

ギュスターヴ(ワニ)

元素の中国語名称

ゴルゴンゾーラ(チーズにも旬はある)

バルタン星人(意味わからんくらい緻密なWikiに引く)

エマ・ドゥ・コーヌ(推し)

土(食材)(Wikiをそのまま読むだけでも十分笑う)

ポートワイン

優美な死骸(そそられません?)

 

最後まで長々とありがとうございました!、!!

また続き書くけどな。